1月下旬本山より「勤続表彰30年」の表彰状が届きました。この表彰に至るまでの30年を振り返ってみると山あり谷ありの連続であったように思えます。
初任地で始まった少林寺拳法、最初は教えてほしいと子供たち(井出栄助拳士)にせがまれてからのスタートでした。
「なにか小海の方で、拳法らしきものをやっているらしいぞ。」小池先生からの連絡でした。「自分です。」許可がなければできないなんて知らず、自分が教わって来たことを教えているだけのものでいようと思ったのですが、人が集まり技術習得が進むにつれ「このままでは意欲も目標もなくなってしまう。」そこで、小諸の横田先生のところまでの道院通いが始まり、小諸道院所属の「小海分室」がスタートしました。
転任を機に終了しよと思っていたのですが、その後を引き継ぐ拳士が見つからず、8年の時が流れました。
拳士増加と私自身の結婚を機に佐久の地で、少林寺拳法を布教してみたいとの思いから、さらには切原小学校への転任を機に道院を作る決心を固め、臼田武道館と小海町公民館をお借りし、信州南佐久道院 同支部を1991年に設立をしました。小海分室から8年目のことでした。
2000年10周年の時は、臼田の平宿泊棟に拳士保護者が全員集い10周年を祝うともに、次の日には臼田武道館にて東信大会を開催し、10周年をさらに祝うことができました。
アイトピアで迎えた第25回の東信大会では、同時に佐久平南道院 同支部の20周年となりました。名称変更は、臼田町が佐久市に併合されたことにより行いました。この時には大人の拳士も随分と増え、様々な拳士に支えられての20周年となりました。県連の先生方や近隣の県や知り合いの先生にも来ていただき、さらには、第二世宗由貴総裁にもお越しいただき盛大に祝うことができました。2010年のことでした。
この2010年は、SKP(組織改革機構)が始まった年ともなりました。
少林寺拳法には、宗教法人としての顔。財団法人としての顔。社団法人としての顔がありました。それまでは少林寺拳法グループとして行っていたのですが、国の各法人化に伴い、それぞれの法人でそれぞれの人格化がなされなければならなくなりました。
佐久平南道院が所属する宗教法人(金剛禅少林寺)では、布教を進めるための施設が必要とされ、布教を進める施設として自宅に道院専有道場を2013年11月に建設をしました。
一方、財団法人として活動してきた佐久平南支部は、草間支部長の佐久市南スポーツ少年団(財団法人少林寺拳法連盟所属)として、佐久市、佐久穂町で活動を続けています。
勤続表彰30年を迎えるにあたり、本山に帰山して、所属拳士とともに表彰を祝う計画もこのコロナ禍のため中止となってしまいました。また、何度となく道院30年、小諸スポ少10年、佐久市南スポ少5年を祝う会を開こうと何度となく思ったのですが、コロナ禍のため開催出来なくなてしまっています。
ここまで続いたのは、自分の努力もあるのですが、それ以上に拳士の皆さん、保護者の皆様、地域の方々、家族など様々な人に理解し、協力していただき、支えられたお陰です。本当にありがとうございました。
今後は、コロナ禍や少子化に伴って、減少してしまっている拳士を何とか増やせるように、懸命の努力をしていきたいと思います。
私の今年度の目標は、「誠心誠意」です。金剛禅のもと少林寺拳法が目指す、理想境の建設を私の人生のモットーに「健康で笑顔あふれる人々の集まり。」を目指し、できる限りの「今」を過ごしていきたいと思います。
「健康」とは本来は「健体康心」だそうです。つまり、健全な体と康らか心を表した言葉です。体力だけでなく、心の育成を図っていくのが本当の「健康」ということです。少林寺拳法は、「拳禅一如」の特徴にもあるように、心と体づくりの両方を常に行える武道であり教えでもあります。少林寺拳法に携わる拳士の強化と、多くの方に知っていただくための布教を地元の取出から今年は進められるよう頑張りたいと思います。